院内誌まほろば73号


表紙

「二月堂」

奈良市 東大寺

 

 二月堂は、東大寺金堂(大仏殿)の東方に位置する仏堂で、十一面観音を本尊としています。
 奈良時代(8世紀)に創建されましたが、寛文7年(1667年)に焼失し、今の建物は1669年の再建で、日本の国宝に指定されています。    奈良の早春の風物詩である「修二会(お水取り)」の行事(3月1日から14日まで)が行われる建物で、行事用に特化した特異な空間構成をもち、修二会の作 法や習俗ともども、中世の雰囲気を色濃く残しています。
 行事中、正面舞台をめぐり、観客に向けて火の粉を撒き散らす「おたいまつ」は連日行われますが、「水取り」の修法直前である3月12日の夜には、特大の 松明11本が舞台から突き出される籠松明(かごたいまつ)が見られます。

撮影/診療情報室 岡田 真一


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 多発性骨髄腫という病気は、白血球の一種である成熟Bリンパ球の腫瘍性の病気で、主に骨髄というところで腫瘍細胞が増殖します。
 高齢者に多い病気で、現在も増加傾向で、日本では10万人あたり2人程度が罹っています。特徴は貧血、骨の病変、腎機能低下、免疫力低下により感染症に 罹りやすいなど多彩な症状を呈します。そのため個人差の大きい病気で、患者さんの年齢や全身状態、臓器障害の有無、病期、予後因子などによって治療法が変 わってきます。高齢の方が多いこともあり、根治は望みにくく、悪化しないよう維持することが重要となってきます。 実際の治療は、腫瘍細胞を減らす治療と、貧血や骨の痛み、感染症などの合併症を改善させる支持療法があります。腫瘍細胞に対する治療は抗がん剤が標準的治 療ですが、最近は新しい治療薬が開発されています。その一つがサリドマイドで、催奇形性のために使用中止になったことで有名な薬剤です。しかし、血管新生 阻害という、腫瘍細胞に栄養を送る血管が造られるのをブロックする作用で抗腫瘍効果があることで見直され、抗がん剤で効果を認めない方に有効なこともあり ます。また、65歳未満の方では根治を目指し、自家末梢血幹細胞移植という強力な支持療法を行うことで大量の抗がん剤治療も選択されることもあります。今 後さらに治療法の選択肢が増える中、患者さんとよく相談し、最適な治療を選択することが大事な病気です。


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 「あ~やっちまった」こんな子供のころの思い出の、みなさんの中にもあるはず。自分でやろうと思ってやったわけじゃないのに…。まあ、齢を重ねると自然と “やっちまわなく”なるんもんなんですが。でも、稀になかなか治らない場合があります。「治らない??」そう、実は、おねしょ(夜尿症)は病気でもあるん です。この病気は夜間尿量と膀胱容量から「多尿型」、「膀胱型」、「混合型」に分けられます。この多尿型の一因となる夜間多尿は、夜間における抗利尿ホル モン(腎臓での水の再吸収を促進して尿量を減らす)分泌不足が背景にあります。このホルモン不足を改善する薬剤が「ミニリンメルトOD錠」です。この薬剤 の治癒率は1年後36%、2年後48%と自然治癒率10~15%と比べるとかなり効果があることがわかります。副作用も低ナトリウム血症を除けば軽微なも のが多く、剤型も口の中で溶ける口腔内崩壊錠なので、子供でも水なしで服用できます。
 又、夜間膀胱容量の小さい「膀胱型」や「混合型」には抗コリン剤や夜間アラーム法(想像されてるやり方です)など他の治療と併用します。ただ、夜尿症児 では、飲水後、2時間でその60%が3時間で80%が尿になることから、就寝2~3時間前から水分の摂取を控えることが大切です。  「寝る前に水飲んだらあかんで~!!!」 親の言う事は正しかったんですね。


 2月3日は節分ですね。節分とは文字通り「季節を分ける」ことを意味し、立春の前日を指します。昔から豆を撒き、豆を自分の年齢(数え年)の数だけ食べて 無病息災を願う意味がありました。豆は多くは炒り大豆を使用しますが、節分は旧年の厄災を負って払い捨てられるものであるため、撒いた豆から芽が出ては不 都合であったためだそうです。また豆まきの掛け声は通常は「鬼は外、福は内」ですが、地域や寺社によっては違い、昨年世界糖尿病デーにブルーライトアップ された吉野の金峯山寺は「福は内、鬼も内」だそうです。
 さて大豆は「畑の肉」とも言われますが、これはドイツでネーミングされたようで大豆が肉に匹敵するたんぱく質を含んでいることがわかったからだそうで す。大豆(乾燥)の約30%はたんぱく質からできており、体に必要な不可欠(必須)アミノ酸をバランスよく含んでいます。それ以外にも大豆特有の成分が多 く含まれており、総コレステロールを低下させる大豆レシチンやビフィズス菌を増殖させる作用のあるオリゴ糖。抗酸化作用・コレステロールなど血中脂質の低 下が期待できる大豆サポニン、骨粗しょう症の予防や更年期の不調を改善するといわれるイソフラボンといった多くの機能性成分が含まれています。
 小さな豆ですが、たくさんの仕事をする働きもっています。


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 今回は、ホットパックについてのお話です。ホットパックとは、温かい物質で患部を覆うことで、その部の組織を加温して病気や障害(傷害)の治療に役立てる 温湿布の総称であり、シリカゲル(比熱のきわめて高い水を多く取り込むことができる物質)を厚い木綿などの袋に入れて十分に水を含ませたものを指すのが一 般的です。主に、慢性的な腰痛や肩の痛みがあるとき、体温が低下したとき、リラックスしたいときなどに使用されます。特徴として、熱エネルギーをゆっくり と身体に伝えることができる利点、傷口には使用できないことや組織の表面部分しか温められない欠点があります。ホットパックは、約75-80℃で約20分 間程度つけておいたあと取り出し、皮膚との間に数層のタオルで熱を緩衝させて使用します。効果として、体温を維持する、精神的あるいは身体的な筋の緊張を 緩和する(リラクセーション)、痛みの軽減、循環の改善などがあります。ご自宅で利用する場合は、鍋にホットパックを入れ、水の温度を75-80℃に約 20分間煮沸しておけば病院と同様に利用できるとされています。また、電子レンジで加熱するものやコンセントに差し込んで使える商品もあるようです。ただ し、急性炎症のときは実施してはいけません。例えば、捻挫をしてしまい、出血、炎症、腫れ、痛みが出たときなどの急性期がそれにあたります。また、低温や けどにも注意して下さい。接触部の温度が44℃だと約6-10時間で受傷するといわれています。病気で熱い感覚がわからない方は、熱傷の有無に十分注意す る必要があります。他にも、皮膚の病気や腎臓・心臓障害による強いむくみや重い循環障害等、使用できない場合があります。 肩や腰の「痛みが出たから温める」のではなく、その痛みが出た時期や他の病気にも注意することが大切だと思います。

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