院内誌まほろば54号


表紙

「稲渕の棚田」(いなぶちのたなだ)

 

 県道15号桜井明日香吉野線を南へたどり石舞台からさらに奥へ入っていくと、山間を縫うように飛鳥川が南から北へと流れていくのが見えてきます。その傾斜 地に棚田が幾層にも折り重なっており、それまでの風景と違った古代からの原風景を見せてくれます。日本の「原風景」と称されるこの稲渕の棚田は「全国棚田 百選」にも選ばれた美しい棚田です。この棚田には「オーナー制度」が設けられ、この美しい風景と伝統的な農業を守っていく試みがなされています。毎年、初 秋になると写真のように工夫をこらした案山子(かかし)が棚田に並ぶ「かかしコンテスト」が行なわれ、明日香らしい田園風景の中、彼岸花とともに様々な案 山子が愛嬌を振りまきます。

 

撮影/内科  宮髙 和彦
稲渕(いなぶち)棚田にて


 乾癬とは、境界鮮明な紅色局面上に銀白色の鱗屑を伴う皮膚疾患で、遺伝的素因に種々の外的因子(精神的ストレス、感染症、薬剤など)、内的因子(糖尿病、 高脂血症、肥満など)が加わって発症すると考えられています。四肢伸側、被髪頭部、腰部など、刺激を受けやすい部位に好発し、爪甲の変化(点状陥凹、混 濁、肥厚、爪甲剥離など)を伴うこともあります。尋常性乾癬がほとんどですが、まれに強い関節症状を伴う関節症性乾癬や、高熱悪寒とともに全身に膿庖を伴 う紅斑が出現する汎発性膿庖性乾癬もみられます。治療は限局性軽症例では、副腎皮質ステロイド外用剤、活性型ビタミンD3外用剤を用います。汎発性重症例 では、レチノイド内服シプロスポリン内服、PUVAやUVB療法などの紫外線療法(当院ではナローバンドUVB療法)などを加えることもあります。レチノ イドは肝機能障害、催奇形性など、シクロスポリンは腎障害と血圧上昇などの副作用に注意が必要です。


 漢方薬は生薬(天然の植物や鉱物)から作られているので副作用もなく安全・そんな風に思っていませんか?漢方薬といえども、やはりお薬です。好ましくない 作用が現れることもあります。一番多いのは味や香りになじめなくて吐き気がおこる、のむ量が多くてお腹がふくれる、などですが、他にも、生薬成分により、 好ましくない作用を示したり、薬の選ぴ方が不適切な場合や、のみ合わせによっても様々な症状が現れることがあります。例えば、風邪のひき始めに飲む葛根湯 (かっこんとう)には交感神経を刺激する麻黄(まおう)という生薬が含まれているため、動悸や息切れが出たり、眠れなくなることもあります。こむら返りや 筋肉痛に使用する弓薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)など甘草[醤油・味噌などに甘みとして使用されている成分ですが]を含む漢方薬では、ナトリウム貯 留・力リウム排泄促進がおこり、むくみや高血圧、筋肉にうまく力が入らないという症状があらわれることもあります(偽アルドステロン症)。肝機能改善を目 的として服用する小柴胡湯(しょうさいことう)では副作用として間質性肺炎が報告されていますが、これは薬に対するアレルギー反応であり、漢方薬において も薬剤アレルギーに十分な注意を払わないといけません。その上、漢方薬はその入の体質(東洋医学でいう「証」)によって選ぴ分けますから、合った薬でない 場合は好ましくない作用、例えば栄養状態がよく筋肉質の人が人参を含むものを使うどのぽせなどがあらわれやすくなります。しかしながら、漢方薬は、全身状 態を改善し、病気を治そうとするものですから、西洋医学では対処しにくい慢性疾患や症状にも効果が期待できます。漢方薬だからといって、安心してしまうの ではなく、薬として正しく理解し、医師の指示を守って服用すれば、皆さんにとって、必ずうれしい効果が現われるはずです。


 さんまは、北太平洋に広く分布する表層回遊魚です。夏から秋にかけて北から南へ、冬から春にかけて北へと移動します。10月頃、三陸沖で捕れるものが最も 脂がのっており、その頃が旬となります。さんまの脂肪に多く含まれる不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)には、 血栓を溶かし血管を拡張させる作用があります。また、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やしてくれるため、適量を食べ ると高脂血症や動脈硬化症の予防につながります。(100g中310kcalもあり、食べ過ぎには注意が必要です。)また、体内での酸化を防ぐため、ビタ ミンCやE、β―カロロテン等の抗酸化物質を多く含んだ野菜や果物と一緒に食べるとよいでしょう。さんまのうろこは、非常に脱落しやすいため、うろこづき のよいものほど鮮度が良好であるといえるようです。是非、旬の秋刀魚をご賞味下さい。


 上半身の重さを腰で支える二足歩行の人間にとって、宿命ともいえる「腰痛」。その原因は、筋肉の炎症・椎間板の損傷・脊椎の変性・脊柱の捻挫・骨折・腫 瘍・神経痛・内臓疾患など広範囲に渡り、生活習慣や性別・年齢・職業などが複雑に関係しています。腰痛の治療法は、原因・程度・状態によって異なります が、症状が軽快し安定した場合の再発防止、また、腰痛にならないための予防には
①立ち方・座り方に注意し良い姿勢を保つ。
②重い物を持ち上げる時は体に近づけ、膝や股を十分に曲げる。
③腰をひねったまま動作をしない。
④同じ姿勢を長時間続けない。
などに注意することが大切です。
さらに、ウォーキングなどの軽い運動を続けることで腹筋や背筋を鍛えたり、関節を柔らかくするためのストレッチとして、まずイスの背もたれにつかまり足を 前後にずらす、次に前足の膝を曲げて後ろ足をゆっくり伸ばし、そのままの状態を5秒ほど保つ(左右交互に行う)ことも効果的です。


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